告解

from takala

DID

これ迄に書けなかった内容です。

輪々華はDIDでした。現在進行形にならぬのは、完全でないが治癒しているからです。

乖離性同一性障害。いわゆる多重人格です。

占師活動前には国に返還していますが、障害者手帳(等級2)を所有していた時期がありました。

この様に書くと先入観や偏見を持たれる人もいるかと思います。精神障害には誤解が付き纏っていますが、例えば統合失調症等は、非常に知能の高い人が多いと感じます。

彼らは加えて誠実です。知人の大学教授がある精神障害を発症し、治療が遅れた為長く入院しています。

輪々華の症状が最も強く出ていたのは、23-24歳時。

主人格(輪々華)ではなく、よく出ていたのはISH(イッシュ,内的自己救済者)とされる男性の人格でした。

最初は背筋が凍りました。

ISHはイシキと名乗っていました。

当時33歳、実年齢の10歳上です。

内的救済者と呼ばれるだけあり、主人格の輪々華とは思えない賢者の人格でした。

声はまるで異なり、まさしく男性の様な低い声です。対面でも接しましたが左利き、筆跡は無論違いました。左利きの文字でした。

遣う言葉も話し方も雰囲気も、歩き方も表情もオーラの色まで全てが、別人。

イシキは現在も居ます。輪々華が人格交代を起こす時は、急なフラッシュバック時。

輪々華を守る為に現れていました。癌治療についても、話し合いをしました。

イシキは医学の知識があり、殆ど医師の様でした。何故かドイツ語を理解していました。

輪々華は学んでいません。

彼に文句を言われた事もあります。主には性的行為への抗議でしたが、弁が立つ人格で負かされた位です。

他に印象的だったのは動物の、人格未満とされる人格断片です。猫でした。猫そのものの鳴き声と仕種、表情でした。

心底ぞっとしました。人が人では無くなる訳です。

動物霊に憑かれた人間の様相でした。

暴力的な人格もいました。

彼女は数年、少林寺拳法の心得がありましたがそれを用いて蹴足や掌打を繰る人格です。少林寺は相手の力を倍加して返す、関節技を多用する、素早さを身上とする武術です。格闘技経験者でなくば抑えられません。

あんな細い体でよく大の男(義父)一人蹴り飛ばしたり、窓を蹴り割ったり出来るものだと感心した覚えがあります。高校一年の頃のエピソードです。

 

暴力的な人格は彼女自身の身体に数百ヵ所、切り創を作った事がありました。それは24歳時でした。縫う所ではなく輸血が必要でした。

ですから彼女の体には、消えていない深い傷痕が幾つもあります。普通の男は引きます。

脳外科医にしろ元配偶者にしろ、受け入れる覚悟で彼女と関わっていたとは思います。

 

枝分かれした人格の中には、誘惑者もいました。これには何度か手玉に取られました。思い返せば14歳時から、存在した人格でした。

彼らには名がそれぞれありましたが、現在は統合されて消えています。今はいません。消えるとは輪々華に吸収されている事を示します。

ISHも14歳時には存在していた様です。受験等はこの人格が全て、請け負っていたという事です。勉強中に交代していたのは、当時察せませんでした。

ISHのイシキという人物は、輪々華に化けていました。

数学の受験問題が出来なかったと彼女は書いていましたが、一度模試で最後まで解いています。自分が訝ったのでわざと、間違える様に配分したのだと思います。間違え方がおかしいので分かります。途中式が合っているのだが解答を変えてみたりと、簡単な小細工をしていました。

イシキいなくば輪々華は同じ高校に合格していません。偏差値は当時普通科で71、理数科73です。それ程開きはありませんでした。

心理検査で輪々華ではない人格がテストされると、やはり大幅に違う結果であるという事でした。

輪々華(主人格)の精神年齢はある時点で、止まっています。歳を取らない様に見えるのはその為です。脳がその年齢に設定されているのでしょう。

当人が言っている程、本来は馬鹿でないという事です。しかし前に出ている現在の輪々華の頭は、良ろしくはありません。

イシキが統合すればですが、IQは跳ね上がる筈です。

退行した子供の人格、6歳と12歳もいました。他にも居た筈ですが、残念ながら全て把握する立場にはその時、いませんでした。

大学病院での治療は長く、ほぼ人格統合に成功していましたがISHはそのままでした。

まだ輪々華の中に同居していますが、滅多に現れません。彼女が寝ている間、催眠の手法で呼掛けても応答しません。応答する必要無しという事だと見ています。

幼児退行は現在もありますが、時々です。人格交代ではなく単純な心理的退行です。

要因は児童虐待です。詳しい生育歴を担当医師に、訊きに行った事があります。付き添いは何度かしていましたので、医師と顔見知りではありました。

加害者に復讐しても虚しさだけが残るだろう事は、よく理解していました。黄泉にいる加害者を未だに罰したいとは思っています。

DIDの詳細を知っているのは、彼女の姉と元配偶者だけです。

 彼女の友人2名が知り得た様ですが、詳しくは知らない筈です。

昨年12月に書いた内容を加筆訂正し、漸く発信します。

下書保存の予定でした。輪々華が自ら軽い調子でこのDIDについて書いた為、暫く様子を見ていました。特に精神バランスを崩してもいない様なので、こちらの目線で観た内容を発しておきます。

 

霊能者は苦行者です。

輪々華の場合は凄惨な環境に浸かっていた為、二重苦だったと思います。

癌で三重苦です。当人は能力にも過去にも病にも感謝していると言います。

本心以下でも以上でもない様です。こんな人間もいるのかと、現在の生活の中でも驚きます。