側面
僭越ながら多角的に深い考察力で見て頂きたい。
輪々華は或る側から浅く見れば、男を二人誑し込んだビッチであるかも知れぬ。
如何にも、見るからに人の好い当人を前にすれば違うと分かるだろう。病気の猫が「どっちも飼主」と鳴いているだけの事。
又は父や兄を求めて泣いている、只の子供。
全く見えないが一児の母親。
全く見えないが成熟した女性。
老婆の様な魔女の一面も有り。
それに比べ、何と分かりやすい俺様か。
純愛一直線ではあるまいか。
邪魔臭い事物は潰しているだけである。
見方によっては睦まじい夫婦仲を裂いた、悪人であろうか。親友の妻を寝盗り束縛し親友は自殺未遂に追込み、二人を飼殺しにしているだけの。
自らの欲望だけに忠実な。