告解

from takala

兆候

昔話の一端です。

館ブログでは高校時代の話は中学時より、重くなると以前記しました。

現在も輪々華は口を噤んでおり、明らかでない部分があります。

中学時代は良かったと思っています。

正に蜜月状態であり自分は純粋な深窓の少年でありましたので、最初に好きになった人と何を於いても結婚すべきという考え方でした。その辺の今時の女子学生(雪白)と言わず最近の若造(香雨)に、得々と説いてやりたい心境です。

輪々華の被害は視た範囲では当然ながら、犯罪領域でした。通常なら身体でなく精神が、先に死ぬと思います。

輪々華が生き抜いたのはこちらの家の保護があったからでなく、精神医学で言う所の乖離

状態又は瞑想状態に入り、痛覚も不快感も逃がしていたからだと考えます。

乖離とは意識の無い状態です。周りからは意識がある様に見えます。応答も時にあります。しかし当人の意識はありません。

幽体離脱に近いが、精神上の虚脱と魂ごと離れる場合とは違います。

瞑想状態と幽体離脱はイコールの時があります。余りに深い瞑想から幽体離脱しますので。

乖離については詳しく書きませんが、重度です。一時期、輪々華のその‘症状’は思わしくなく専門医が3人で‘治療’していました。

正確には内2人の医師は確定診断に駆り出されていた形ですが、要は実験動物よろしく面白がられていたという事です。

高1の12月。

つまり輪々華がいなくなった月ですが、貸していた服を切り裂かれたとの話は、聞いています。別の服を買って返すから買いに行こうと言われ、必要ないと答えました。それが兆候でした。その服は見せて貰えず終いでした。見れば視えたとも思います。

どういった意味か解らないが、その時に『私は多嘉良に相応しくない、私はこのお家(実家)に入っては行けない』等と言っていました。

強く訊ねれば良かったのだろうが、とても訊き出せる空気ではありませんでした。

彼女に対し強硬な態度が取れる様になったのは、30代に入ってからです。否、昨年3月からです。

10代は勿論その後も、常に突然消える様な気配はありました。消えるとは自殺を指します。それが不安であったので遠慮がありました。

昨年の闘病中も薬の過剰摂取がありました。

意図的にしろ無意識にしろ道路に飛び出したり、山に分け入ったり川に飛び込んだり海で入水したり、神霊が絡んでいる場合も多分にありますが、彼女は危うい時期が長かったと言えます。

 カミダーリと呼ばれる、シャーマニズムに於ける受難です。

自殺は許されず助かってしまう為、輪々華は車に衝突しても骨折,打撲のみ。薬にしろ首吊りにしろ助かっています。海や川でも助かっています。因みに彼女は泳ぎが得手ではありません。

昨年の薬の過剰摂取については、当人は違うと言うが自殺未遂と見ています。確信は全くありません。只の印象です。

当時の相応しくないとの言葉は、「穢れた」だの思い込みによるものであろう。浄化の出来ない相手と見なされたのだろう。

消えた日は12/28でした。以降、冬は長らく嫌な季節でした。

 

現在も夢にて独り、自分の部屋にいる風景を見ます。

当時は何事も上の空でこなしていました。大学受験も上の空です。

今はすぐ隣にいます。慣れません。毎日朝方に一度、確認します。輪々華が確かに隣で寝ている事を。加えて息をしているかどうか。

 隣に居、呼吸している。これだけで奇跡に思えます。