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過去に交際のあった人物が先日、亡くなりました。
別れた後にストーカーとなり以前に実刑も食らわせましたが、人の念特に女の念とは恐ろしいものです。
一時期真剣に愛情を注いだと言い切れますが、結局は最初から輪々華の身代りに目についた人物です。
食事の出来ない女。霊的で生死の境目にいる様な女。その点のみ共通していました。容姿は可憐と言って良い。
大学在学時の交際であり、別れた直後からのストーカーです。都心から地方まで尾いて来ました。自宅周辺への灯油散布,車のタイヤ破損他、付き合い当時から変更のないメールアドレスに約1000通のメール等。トータルではありません。2、3日で来ていた時期があります。
それでもアドレス変更はしていません。その人物の生きる原動力になっている様であったし、メール作成により精神安定なり思考整理なりするだろうと思っていました。
ストーカーだけに良い様にしか取りません。即ち受容的であると思われていたが、こちらも忙しく構っている場合ではない。要はどうでも良かった訳です。冷血と思われるでしょうが、最早ストーカーですので。死のうが生きようが。
時々実家に原稿用紙換算20枚程度の手紙が届いていました。実家を教えた覚えはなかったが。探偵まで使うなとは言いたい。他、そいつ以降の元交際相手ら,元家内への嫌がらせ等々。
灯油については点火されていれば、ふざけんなとは思いますが未然に防ぎましたしタイヤについては流石にふざけんなと思いましたがメール,手紙はゴミですので何ともない。
多少はストレスでしたが「これが輪々華であれば」と脳内置換していた節があります。
輪々華の狂った愛ならば可愛らしい悪戯です。実際の所、他者に執着する女では無い。僅かでも執着して欲しいのだが。輪々華にだけは。現状、執着の様子は見られません。
どれ程に精神的に参っていたか、お察し下さればと思います。ストーカーにではありません。脳内置換する程、輪々華への思慕が捻れていたとの意です。
元交際相手ら、元家内は気にしていなかったが、輪々華はメールが来ると察知して気にしていました。
年末、館周辺に虫やら鼠の死骸が置かれていました。鼠はこの歳になって初めて実際に見ました。
死骸その物よりその人物がバッグ内に虫を入れ携帯していた事、その移動中の影像の異様さに感想が出て来ません。
相手は大学は出たもののまともに就職せず、親の金で生活していました。当然結婚せず。
男で将来が狂った等、馬鹿馬鹿しい話です。
依存されるのは構いません。鉛より重い愛は寧ろ歓迎です。こちらに囚われる様に接しましたので、ストーカー行為も愛情表現とします。受け入れるか否かは別です。
放火は未遂でも許せません。器物破損も許せません。
第三者への嫌がらせも許せません。
どれ程念が強かろうと、それ以上の被害は起きぬ様にしていました。結界を張る等の儀式めいた事はしていません。無意識での護りです。
輪々華の病院に以前来ていました。特に話をした訳ではありません。
輪々華に害を為す事だけは避けねば。
見られていたので、輪々華を大切にしている様子を見せ付けただけです。輪々華は気付いて嫌がっていましたが、遠目には猫がじゃれている様にしか見えなかったであろう。
それが原因で相手が死んだかどうかまで、視ていません。視届ける迄の縁ではありません。
自嘲でなく輪々華以外の女は二の次三の次と言えます。
幸福は犠牲の上に成り立つ事象。
生きる為に他の命を奪い食らう。
これらを輪々華と話し合っていたのだが、彼女は『心を潰す事は弱肉強食とは別だ』と。
否、同じです。
輪々華を責める積もりではないが、彼女の不在中に生きる為に他の弱い女を食っただけです。
言葉は悪いが相手の精神を食った事となり『心を潰し』た訳ですが、食用にされる牛や豚にも心があります。弱肉強食とは心身共に強き者が弱き者を犠牲にする事です。
程度の問題、或いは価値観の問題です。
そいつを食わなくとも生きては行けたでしょうが、抜け殻状態(鬱状態)で何年も生きろという方が酷です。
人間は肉を食わなくとも生きては行けるでしょうが、全ての人間はベジタリアンではない。
人間は罪の存在である。完全に悔い改める事は不可能であると思うが、開き直る気も無い。開き直っている様に見えるだろうが。
輪々華はストーカーの様な犯罪者の死すら、悼み祈る。ストーカーは輪々華を殺めたがっていた。刺されても祈れるのか見物だと思う反面、何を以てしても守らねばと考える。
おそらく馬鹿猫は殺されようが何だろうが祈るであろうから。苛々するが守らねばならない。
彼女についてはいつも、相反した感情を持つ。